インターネット回線の品質は実際のところ速さで感じます。しかし回線の性能を「回線速度」という表現で行うことは、本来正しい表現ではありません。実際は「帯域」と言われ、時間当たりのデーターを運ぶ量で表現します。
ここでは最近ネット回線の速度についてお悩みの方も多くいらっしゃることから、回線速度についての正しい知識を初心者にわかりやすく解説します。
ネットの回線速度の実態はデータを運ぶ量のことで混雑で影響!
回線速度は一般的に「bps(ビットパーセコンド)」という単位で表現されています。
これは一秒間あたりに何ビットのデータ量を運べるかというものです。そして実際は「速度」でなく「帯域」と言われるものになります。
回線速度を正しくご理解いただくために帯域についてご説明します。
帯域はインターネット回線の太さをイメージされるとわかりやすくなります。そして帯域の説明を分かりやすくするために道路に例えます。
「データ」という荷物を運ぶのに5台のトラックが必要とします。
- 一車線道路の場合、5台のトラックが縦列(数珠繋ぎ)に運ばざるをえません。
- 五車線道路の場合、5台のトラックは並列に走ることが可能です。
同じ速度で走っても結果的には一車線の場合Aのトラックが出発してもEのトラックが到達点に到着するまで時間がかかることがわかります。
そしてインターネット回線は双方向のため、道路に例えるならば対向車がくるとイメージしてください。狭い道で車がすれ違うのは大変ですが、車線が広いとスムーズにすれ違うことが可能です。
インターネットの回線速度は「帯域(ネット回線の太さ)」と「ネット回線混雑状況」によって大きく影響されることがご理解いただけるかと思います。
【インターネットを行う場合の回線の選択は?】
- 単にメッセージを送るような少ないデータのやり取りのみ行う方
⇒多くの帯域を必要としないため、安価な速度の遅い回線でも問題なし - 動画閲覧やネットゲームを行う方。又はYoutuberのように動画をアップする方
⇒出来るだけ広い帯域の回線を選択した方がよい
では最近の光回線の回線速度は1Gbpsが一般的ですが、本当にこのような情報量のデータを伝達できると思いますか?
回線速度の実態はカタログ値でわからない⇒口コミや評判を参考に!
プロバイダーや光回線のホームページでよく見かける文言として「最大1Gbpsの高速インターネットサービス」等です。では実際にどの程度の速度がでるのでしょうか。
実は家庭用(個人用)のインターネット回線は多くの人が一つの回線を共用で利用しています。そして上記ような「1Gbps」というのは、ベストエフォートと言われるものです。
【ベストエフォートとは】
回線品質とそこに関係する全ての回線通信機器の理論値で、何も妨げになるものがない状態の通信品質のことを言います。
よって実際の回線速度と違い、通信速度(帯域)は保証していません。
要はこの回線を一人だけで専有するのであればこの速度がでる可能性はありますが、家庭用インターネット回線は共用で利用されます。
実際その100分の1の10Mbps未満まで低下することも決して珍しくありません。
インターネットの速度は人それぞれの利用環境(混雑状況と通信設備、PC性能等)によって大きく異なります。また実際のインターネット回線速度を契約前に確認することはできません。
ただ実際の速度は100Mbpsもあればインターネット利用はとても快適で十分です。
これから固定の光回線をお申し込みされる方は、性能値だけで確認するのではなく、口コミや評判も気にされると良いかと思います。
またお申し込みされる際、電気屋等でWiFiルーターやHUBを購入される方がいるかと思いますが、通信性能(帯域)はできるだけ大きいものを選ぶようにして下さい。
今ご自身で使っているインターネット回線の速度がどの程度出ているか知りたい場合、Google等の検索窓で「帯域測定」と入力することで、無料で簡単に測定できるサイトをいくつか探すことができ測定可能です。
また下記の記事でインターネットが遅い原因を詳しく解説していますので、ご確認ください。
余談ですが・・・
大手企業で利用しているインターネット回線は、帯域保証している業務用光回線を利用しているところが多くあります。
ビジネス用としてとても安定しており、家庭用ではよくある通信遮断や不安定さは全くありません。
但し帯域保証されている業務用の光回線を契約するには、家庭用の光回線の軽く100倍以上の料金になっています。